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あいぼりー須藤

Author:あいぼりー須藤
1949年青森県弘前市(旧中津軽郡)で生まれる。
2才から15才まで神奈川県横須賀市で成長、以降は東京で暮らす。猪突猛進型の丑年、水瓶座、六白金星、血液型はA型。

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2008.05.20 Tue
歯科医療情報推進機構 その2
歯科医療情報推進機構 その1の続きです。

特定非営利活動法人・歯科医療情報推進機構に対する日本歯科医師会の見解

3月24日(木)、日本歯科医師会(井堂孝純会長)は第14回理事会において文書「特定非営利活動法人・歯科医療情報推進機構に対する日本歯科医師会の見解」をとりまとめた。本文はさる3月13日(日)に設立された同機構(藤本孝雄理事長)による歯科医院の選別が進むことに憂慮し、またその方法に疑問を投げかける内容となっており、今後の両者のスタンスが問われそうだ。
以下に全文を掲載する。

日本歯科医師会は、医療機関を第三者評価する目的を、国民(患者)が安心して受診できるよう医療機関の機能改善と向上を図ることであると考えている。
いわゆる医療機関をランク付けすることではなく、問題点を明らかにし、これを改善する支援を行うことが最大の目的であると位置付けている。
そして、この目的を実現するための第三者機関は、学術的な観点から中立的な立場で評価が行える合理的な評価内容と方法を有する公的で公平な機関でなくてはならない。

平成17年3月13日に設立された特定非営利活動法人・歯科医療情報推進機構(以下、歯科医療情報推進機構という)については、設立趣旨、組織形態、事業内容・運営等、どの点からも歯科医療に関する第三者評価機関としては不適切であると判断せざるを得ない。
以下にその判断根拠を医療機関の第三者評価機構として社会的に認知・評価されている財団法人日本医療機能評価機構(以下、日本医療機能評価機構という)との比較により示すこととする。

1.設立趣旨について

歯科医療の第三者評価の目的は、患者が安心して受診できるよう医療機関の機能改善と向上を図ることであり、医療機関をふるいにかけることではない。

日本医療機能評価機構は、設立趣旨を「国民の医療に対する信頼を揺るぎないものとし、その質の一層の向上を図るために、病院をはじめとする医療機関の機能を学術的観点から中立的な立場で評価し、その結果明らかとなった問題点の改善を支援する第三者機関」とし、医療機関が自らの改善すべき目標をより具体的・現実的なものとする支援機関と位置付けている。

一方、歯科医療情報推進機構は、その設立趣旨において「近年の医療費抑制政策、歯科医療マーケットの縮小を意味する少子化の進展、年間三千人という歯科医師の新規参入などもあって、歯科医療経営は長期的に悪化傾向にあります。

こうした中、歯科医療機関として地域の中での経営を持続し発展していくためには、患者との信頼関係を強め、そのニーズに的確に応えた良質の医療を提供することが重要であることは言うまでもありません。」とし、歯科医師過剰による歯科医療経営の長期的悪化への生き残りの方法ということを第一の目的としていると判断される。

すなわち、前者は「医療安全」、後者は「経営基盤」がキーワードとなっており、歯科医療情報推進機構の設立趣旨は、第三者評価の望ましい目的とはいえない。

2.組織形態について

歯科医療の第三者評価を行う組織は、社会的に認知されるオーソライズされている団体でなければならない。

日本医療機能評価機構は、設立にあたって、厚生労働省、日本医師会、日本歯科医師会、日本病院会をはじめとする保健・医療・福祉に関する団体・企業、保険者を代表する団体や一般企業、個人などから出資を募り、基本財産を設けた公益法人である。

一方、歯科医療情報推進機構は、一定の要件を満たせば設立が可能なNPO法人(特定非営利活動法人)であり、私的な団体である。
医療機関を第三者評価する目的を掲げている両団体であるが、その両団体自体の評価が可能であるかが問題となる。前者は組織を構成する各公益団体が運営に参画し、その代表を通じ、組織を評価し、公平性、正当性、客観性が保てるが、後者は、私的な団体であり、それらを期待することは難しい。
また、「歯科医療情報推進機構」という名称についても、あたかも「日本医療機能評価機構」と同様な公的な団体であるかのごとく誤解を与える可能性が高く好ましいことではない。

3.事業内容・運営について
(1)評価内容
日本医療機能評価機構は評価調査者の養成・継続研修や評価調査者を評価する資格委員会の設置等評価調査者の中長期的な計画的育成ならびに評価項目改定検討会において継続的な項目改定を行っている。
一方、歯科医療情報推進機構における審査は、審査票、面談、診療活動の観察の3つから得られる情報から行われるとしているが、6つの評価項目の中で「診療内容」の「技術」を誰がどのように評価するのかについて全く不明である。合理的・客観的技術評価が確立しているとは考えにくい。

また、200項目に上る審査内容があるということであるが、診療内容に関する項目については具体的な内容が省略されており、その理由は定かではないが、「医療機関をふるいにかける」という設立目的に沿ったものと推測する。

(2)評価の機会均等
日本医療機能評価機構の評価対象は、いわゆる病院であり、無床の診療所ではない。したがって、無床の診療所が評価を受けることはないのが一般的である。
一方、歯科医療情報推進機構においては、評価の対象は歯科診療所が中心であるため、その設立趣旨や活動内容が十分に理解されない状態で「認定証」が掲示されることは「認定証」を受ける機会のなかった診療所が理不尽な評価を受けることが予想される。

すなわち、約六万六千の診療所すべてが評価を受けるには1年で600診療所の審査を目標としていることから百年以上はかかり、その間に認定を受けられない診療所はあたかも「悪い診療所」かのような評価を受ける可能性が大きい。
さらに、3月15日付けの読売新聞の記事の中で連合の生活福祉局長が述べている「機構のホームページにリンクを張るなどして、保健組合の被保険者に情報提供したい」というような事態になれば、さらに大きな影響が予想される。

(3)費用
審査・認定に必要な費用は約50万円で、その有効期限は5年とのことである。さらに会費として年間6万円が必要とのことである。1年あたり10万円以上の費用を毎年支出することは経済的に余裕のある特定の診療所以外は、大きな負担となる。
しかも、5年後に更新を受けようとしても、歯科医療情報推進機構の審査能力を超えているため、更新できる可能性は低いことが予想され、「認定証」がはずされることから生ずる理不尽な評価を受けることにもなる。
以上、平成17年3月24日に開催された第14回理事会において確認した。


歯科医療情報推進機構:日本歯科医師会の見解についてのコメント

テーマ:歯医者 - ジャンル:心と身体
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