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あいぼりー須藤

Author:あいぼりー須藤
1949年青森県弘前市(旧中津軽郡)で生まれる。
2才から15才まで神奈川県横須賀市で成長、以降は東京で暮らす。猪突猛進型の丑年、水瓶座、六白金星、血液型はA型。

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2008.04.04 Fri
歯科医療と尊厳
患者さんは「ガンを取られた」とか「心臓をいじられてしまった」などとは言わないのに、「歯を抜かれた」とか「歯を削られた」とかの表現は、当り前のように使います。

歯科と似たような医療に眼科や耳鼻咽喉科がありますが、目医者さんに「眼を取られてしまった」とか、耳鼻科のお医者さんに「耳を取られてしまった」とかまで患者さんは言いません。

それでは、なぜ歯科医療の分野だけが当り前のように「歯を抜かれ」とか「歯を削られた」、などとの被害者意識的発言が横行するのでしょうか。

僕が考えた仮説は『器官比較尊厳説』という説です。
僕としては大真面目に考えた説で、決して珍説だなどとは思っていませんので、そのつもりでお読みください。

人間だけが有する[尊厳]の具象化として、それぞれの身体器官としての尊厳の比較を考えたのが、この説のキモです。

まず、身体構造のうち、便宜上脳や心臓や肺、肝臓、腎臓などのグループと、目や耳や鼻や歯のグループに分けるとしましょう。
分ける基準はしごく単純です。
その器官を喪失した場合の生命への影響度です。
もし、脳や心臓などが働かなくなれば、たちまち人間は死んでしまいますが、目や耳などはどうでしょうか。
なければ不便であることは間違いありませんが、死ぬことにまではなりません。

それでは、ガンという誰もが恐れる病気を例に考えます。
ガンという病気にもその発生部位(場所)によって肺ガンとか乳ガンとか呼ばれます。
咽頭ガンや舌ガンもあります。

ここで注目したいことは、ガンという恐ろしい病気も、その発生する部位によっては、歯科と同じように被害者意識的な言語表現を患者さんは使います。

歯医者さんに「歯を抜かれてしまった」という表現と同様に、外科のお医者さんの治療についても、「子宮を取られてしまった」とか、「乳房を取られてしまった」と言う表現を使うのではないですか。

耳や鼻の治療の場合はどうでしょうか。
目医者さんや耳鼻科のお医者さんの治療に対して患者さんは「目を取られた」とか「耳を取られた」とは言いませんよね。

つまり、このような『〜を取られた』というような感情表現は、人間としての尊厳としての重要部位を摘出された場合のみなのです。

歯とか、子宮とか、乳房などの存在は、人間にとって他の器官の喪失以上の尊厳器官なのだと思います。
もっとも、尊厳器官の中でも最高峰の「脳」という器官だけは、取るも何もあったものではありませんが。

さて、以上の仮説『器官比較尊厳説』もあながち的外れではないような気がしますが、あなたはどうお感じでしょうか。

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テーマ:医療・病気・治療 - ジャンル:心と身体
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