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相談室事例−22才女性・前歯の治療

A子さん 年齢:22才
主訴:上顎前歯部処置歯の疼痛及び、咬合不全

A子さんは歯質が弱い体質で、幼少時から歯科医院通いが続いている。
上顎前歯が前突(出っ歯)なことと、虫歯のために前歯の色が茶色いことが気になり、2年前、前歯6本をセラミックス差し歯にすることにした。受診した歯科医院は審美専門歯科医院。
当該歯科医院への受診動機は、次の通り。

  • 審美専門歯科医院であったこと。

  • 他の歯科医院と比べ、自費補綴治療が半額近くと安かったこと。(アンケート等に答えたり、口元の写真撮影に協力することを条件にした半額キャンペーン)

  • わずか3〜4回で治療が終了するという速さ。

  • 個室での治療ということ。

しかし、事態は治療後に暗転した。

口の中に装着時、セラミックス差し歯の出来ばえは満足した。
にもかかわらず、僅か1年後に根管治療したはずの、歯根部付近が疼きだし、さらに歯茎が痩せ、セラミックス差し歯と歯ぐきとの境目が黒ずみ出し、噛み合わせもおかしくなり出したのである。

結局、その歯科医院では当該治療への責任は一切取ってもらえず、患者本人の責任ということになった。その後、当相談室に来室。

当相談室紹介先歯科医院の所見は次の通り。

  • 歯根疼痛の原因は、支台歯形成時(歯を削ること)に加えられたと思われる圧力による歯根のヒビ、及び根管治療の不備。

  • 歯茎が痩せだしたことの原因は、支台歯形成時における損傷した歯肉の回復を待たずに差し歯を装着してしまったことが考えられる。

  • 噛み合わせ不全の原因は、咀嚼運動時、犬歯舌側の早期接触と思われる(咬合調整の不足)。


※A子さんは、憧れのセラミックス差し歯を入れるため、4年間生活をきりつめ、爪に火を灯すように一生懸命に貯めたお金がすべて無駄になってしまったのです。

現在は、保険内治療による硬質レジンの差し歯を入れています。

注)一部、プライバシー保護のために内容を変更しています。

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Author:須藤哲生
猪突猛進型の丑年、水瓶座、六白金星、血液型はA型。幼年期自閉症の傾向にあったが、現在はその逆で自開症の傾向にある。
趣味は囲碁、読書、水泳、ママチャリサイクリング。
詳しいプロフィールは自己紹介の記事をご覧ください。
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