(患者の心理)
患者さんの心理状態は、健常者の心理状態とは大きく異なります。
それでは、患者になってから初めて理解できる不安や、異常行動、退行現象などの心理について、放送大学テキスト「患者からみた医療」
高柳和江・仙波純一著からの一部を引用して解説してみます。
Walter J.Schamlによると、患者の心理は以下の7つに集約されるようです。
1.
退行〜退行とは、自信を失わせるような消極的な心理状態のことです。退行には4種類あり、それぞれの退行を同時に体験します。
A.状況的退行−睡眠と覚醒のパターンが変わることや、排泄・食事などの行動ができないようになることです。
B.人為的退行−人為的に大人が子ども扱いされたり、病衣を着せられて他人と会うことや、室内便器・オムツを使わせられたり、ストレッチャーで移動させられたりすると、否応なしに病人として自覚してしまいます。
C.個人的退行−人格、生活史による差異があります。病院内での(自宅だとしても)行動規制で悩む(社会的地位の高い人ほど、してはいけないことが多いと感じます)。看護を楽しむような場合です(大家族の母親の産褥期は、あれもできない、これもできないと甘える)。
D.退行現象の疾患−心身症となることです。葛藤による疾患への逃避で、すべてを病気のせいにします。
続く