僕が
歯科技工士学校に入学した年は昭和39年(1964年)。
その頃の
歯医者さんは、
現在の歯医者さんとは違い、入れ歯などを作る歯科技工という仕事もやることが当り前の時代でした。
むしろ
歯医者さんは診療室での仕事が副業で、歯科技工が本業のようなものだったのです。
しかし、昭和36年(1961年)、
国民皆保険制が導入されたことにより、その状況は大きく変わりました。
患者さんの数が急激に増加し、
歯医者さんは技工どころではなくなったのです。
その頃から治療の仕事は
歯医者さん、技工の仕事は
歯科技工士、という分業化が進みました。
それより前、昭和32年(1957年)には、
歯科技工法(現
歯科技工士法)という法律が出来ました。
それまでの
歯科技工士は、
歯医者さんの下で働く書生のような存在でしかなかったのですが、その法律が出来たことで、ようやく
歯科技工士という身分が社会的にも認知されたのです。